腐食-
ステンレスの表面は不動態皮膜と呼ばれる厚さが数nmで、主にクロムに酸素と水酸基が結合した非常に緻密で密着性の高い膜で覆われており、この皮膜は引っかき傷などで一部除去された場合でも、酸素があればすぐに再生される性質を持っており、この不動態皮膜が腐食環境からステンレスを保護しています。しかし、ステンレスは不動態皮膜により、優れた耐食性を持っていますが、周囲の環境によって不動態皮膜が破壊されて腐食が発生してしまいます。腐食に影響する主な環境の原因としては、溶液の酸の種類及びpH、溶液中の溶存酸素量やハロゲン系元素の存在、周囲の温度などがあります。